・前立腺がんの治療には、手術・放射線治療・ホルモン療法などがあります。
動坂下泌尿器科クリニックではこのうちホルモン療法全般をおこなっております。手術を希望の際には、日本医科大学付属病院・都立駒込病院のロボット手術の専門医へ紹介を行っております。
・日本医科大学付属病院で手術を希望される場合は、嘱託医である私が入院・手術を直接組むことが可能ですので、主治医が変わることなく一貫した治療が可能であるのが特徴です(入院・手術の時のみ日本医科大学のロボット手術専門医が担当します)
・ホルモン療法と放射線治療併用の場合は、放射線治療の期間のみ1か月程度都立駒込病院にて治療を行ってもらい、ホルモン療法および治療後のフォローアップは当院で行うという形をとっております。
ホルモン療法
注射と内服薬のどちらか、もしくは両方を併用することによりおこないます。注射薬は1ヶ月もしくは3ヶ月・6か月(現在、流通障害に伴い新規の方は全員1か月製剤になります)に一度、内服薬は連日服用いただきます。注射は臍の周りなどの皮下脂肪が多い部位に注射します。内服薬は他の薬と同様に院外薬局で受け取ってもらいますが、注射は院内に常備しておりますので、来ていただいたその日に投与することが可能です。
イクスタンジやアーリーダといった新規ホルモン剤も処方しております。骨への転移を伴っている場合には、現在はカソデックスではなくてイクスタンジやアーリーダを最初から使う事が主流となりつつありますので、患者さんと相談の上で積極的に使っています。
当院で使用しているホルモン療法薬の一例です。
最もオーソドックスなホルモン療法薬の一つです。毎月注射をするタイプと3か月毎・6か月毎の3種類がありますが、当院では3種類すべて取り揃えております。
2014年に発売となった比較的新しいホルモン療法薬です。従来のホルモン治療では効果がなくなってしまった患者さんにも効果を発揮します。
新規ホルモン剤の1つ。従来は転移のない去勢抵抗性前立腺ガンにしか適応がありませんでしたが、転移性の前立腺ガンにも適応が拡大されました。
リュープリンと同じような薬ですが、ホルモン産生の受容体を直接ブロックして早期から効果を発揮します。
※当院では使用しておりませんでしたが2023/5より使用開始しております。
最もオーソドックスな内服薬の一つです。注射剤と組み合わせて使用します。現在はビカルタミドという名前のジェネリックが多数あります。
イクスタンジと同じく2014年発売の新しい治療薬です。必ずステロイド剤との併用が必要な薬になります。
なぜかあまり知られていないマイナーな薬ですが、最初のホルモン療法の後に使用すると、一度悪化したPSA値がまた下がりはじめます。
上記以外にも、プロスタール・オダイン・デカドロン・エストラサイトカプセルなども使用しております。